防災対策の考え方
2016年03月15日 10:06
東日本大震災からはや5年が経過しましたが、3.11を迎えるたびに、あの時の悲惨な映像が目に浮かびます。
災害は忘れた頃にやってくる。過去に何度も大津波に襲われた歴史があるにもかかわらず、大津波に対する備えや、その恐ろしさを忘れてしまったために、2万人近い死者を出し、あまつさえ、原発事故まで引き起こしてしまいました。
今後も予想される大地震や大津波に対する備えは怠ることは出来ません。あなたは、いざという時に備えて、防災グッズや非常袋などを用意していますか?
過去に大きな災害を経験した地域の人達は、家庭に水・食料の備蓄や非常袋などを用意していると思いますが、そうした経験のない地域では、準備が出来ていない家庭もあることでしょう。
準備すべき防災グッズといっても、明確な基準はありませんし、防災グッズを揃えたからと言って、災害を防げるわけではありません。
また、水と食料は、最低3日分は用意しなければならないと言われておりますが、現在は、どの自治体でも、水・食料は常時備蓄されているため、いざとなれば、数日内に救援物資が届くようになっておりますので、この間は、冷蔵庫にある食糧をで食いつなぐことも出来るため、優先順位はそれほど高くありません。
現に、東日本大震災でも、水や食料不足で亡くなったという話は聞いておりませんし、これらは、コンビニなどでも入手可能です。
災害が発生した時に、まず優先すべきは人命ですから、準備する防災用品は、生命の危機に陥るリスクを軽減させるものを優先し、次いで、自宅が危機に瀕した際に避難の手助けになるものや、長期に渡る避難生活において、健康を維持するために必要なもの、あるいは、避難生活を快適に過ごせるようにするものを用意した方が現実的です。
このため、市販の非常用持ち出し袋に、必要なものを付け加えて用意しましょう。
また、自宅が地震のリスクに弱い古い木造家屋であるか、鉄筋コンクリートなのか、あるいは、3階程度の低層住宅か中高層住宅かによって、用意する物の種類や分量は異なります。
そして、家屋や室内の耐震対策をしっかり行い、安全な家や部屋に住むことこそが、本当の災害対策なのです。